さざんくろす[3×3クロス]
へやわけの代表的な入り口のひとつ。
5in3×3の白黒は,黒隣接禁により常に一通りに確定する。
╋━┿━┿━╋ ╋━┿━┿━╋
┃5 ┃ ・┃■ ・ ■┃・
╂ ┼ ┼ ╂ ╂ ┼ ┼ ╂
┃ ┃ → ・┃・ ■ ・┃・
╂ ┼ ┼ ╂ ╂ ┼ ┼ ╂
┃ ┃ ・┃■ ・ ■┃・
╋━┿━┿━╋ ╋━┿━┿━╋
・ ・ ・
数少ない「端を使わない」入り口であることと,爆発力が大きいことから,特に大きいサイズで好んで使われることが多いが,過度の使用はハタンを招く。使用には細心の注意が必要である。
さそりの4[サソリの4]
中級解き筋のひとつ。
4in3×3の頂点に相当するマスのうち1つが白マスと確定すると,黒隣接禁と分断禁により,残り3頂点のマスと中央のマスの4マスが黒マス,他が白マスと確定する。
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┃4 ・┃ ・┃■ ・ ・┃
╂ ┼ ┼ ╂ ╂ ┼ ┼ ╂
┃ ┃ → ・┃・ ■ ・┃
╂ ┼ ┼ ╂ ╂ ┼ ┼ ╂
┃ ┃ ・┃■ ・ ■┃・
╋━┿━┿━╋ ╋━┿━┿━╋
・ ・ ・
さつじはいち[冊字配置]
廊下を幾つも平行に並べた盤面配置。3連続禁を軽快に連発させるサクサクとした解き味になりやすい反面,単調な解き味にも陥りやすいので,良い冊字配置の問題を作成する際にはメリハリを付ける配慮が必要だろう。また,単純仮定に頼りすぎてテンポを落とすことがないように心掛けたい。
参考までに,典型的な冊字配置中心の問題(=冊字配置の良い面も悪い面も反映していると思われる問題)を以下に示す:
┃2┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┠ ╂ ┣━┿━╋━┿━┫ ╂ ┃
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┠ ╂ ╂ ┼ ┣━┿━┫ ┣━┫
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┣━┻━┻━┿━╋━┿━╋━┻━┫
┃ ┃ ┃ ┃
┣━┿━┿━┿━┫ ┼ ╂ ┼ ┃
┃ ┃ ┃ ┃
┣━┿━┳━┳━╋━┿━╋━┳━┫
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┣━┿━┫ ╂ ╂ ┼ ╂ ╂ ┨
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┣━┿━┫ ╂ ╂ ┼ ╂ ╂ ┨
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
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じぐざぐさんど[ジグザグサンド]
2×nの空間は,その両隣の腹の部分が白マスだと確定すると,数字がなくても実質的にnin2×nと同じ役割を果たす。
・┃ ┃・ ・┃■ ・┃・ ・┃・ ■┃・
╂ ┼ ╂ ╂ ┼ ╂ ╂ ┼ ╂
・┃ ┃・ → ・┃・ ■┃・ OR ・┃■ ・┃・
╂ ┼ ╂ ╂ ┼ ╂ ╂ ┼ ╂
・┃ ┃・ ・┃■ ・┃・ ・┃・ ■┃・
╂ ┼ ╂ ╂ ┼ ╂ ╂ ┼ ╂
表出数字を減らしたい作者には有用な解き筋で,即興部屋と融合するとさらに高等な解き筋となる。「2×nサンド」とも。
しほうがため[四方固め]
中級解き筋のひとつ。
4in3×3の中央と頂点以外のマスは,必ず白マスとなる。
┃4 ? ┃ ┃B A B┃ ┃4 ・ ┃
╂ ┼ ┼ ╂ ╂ ┼ ┼ ╂ ╂ ┼ ┼ ╂
┃? ?┃ → ┃C B C┃ → ┃・ ・┃
╂ ┼ ┼ ╂ ╂ ┼ ┼ ╂ ╂ ┼ ┼ ╂
┃ ? ┃ ┃ C ┃ ┃ ・ ┃
╋━┿━┿━╋ ╋━┿━┿━╋ ╋━┿━┿━╋
(1) Aが黒マスであると仮定する。
(2) 黒隣接禁により,3つのBは総て白マス。
(3) 数字「4」より,残り5マスの不確定マスのうち3つが黒マスになる。
(4) 黒隣接禁により,3つの黒マスはCで確定する。
(5) 中央のマスが分断されるので分断禁違反。(1)が誤りなので,Aは白マス。他も同様。
4in3×3の基本解き筋のひとつだが,全くの初心者は気付きにくい。易しめの問題でこの解き筋を使う場合,気付きやすくする工夫が必要であろう。
じゅうすみていり[重隅定理]
中級解き筋のひとつ。
角に配置されたnin1×2n専用の解き筋(n=1のときも含む)。
┃? ┃C ┃・
┣━┿━┿━┿━╋ → ┣━┿━┿━┿━╋ → ┣━┿━┿━┿━╋
┃2 ┃ ┃A B ┃ ┃2 ┃
┗━┷━┷━┷━┻ ┗━┷━┷━┷━┻ ┗━┷━┷━┷━┻
(1) 数字「2」と黒隣接禁により,A,Bのどちらかは黒マス。
(2) Aが黒マスのときは,黒隣接禁によりCは白マス。
(3) Bが黒マスのときは,分断禁によりCは白マス。
※ 「もしもCが黒マスだと仮定すると・・・」と考えても良い。
完全にピンポイントな使われ方をする解き筋で,実際の問題ではあまり見られない。
じょいんとの1[ジョイントの1]
遠当て型の押し出しの1において,外部の白マスと押し出しの1の部屋との連結役を担う1の部屋のこと。
押し出し連鎖の場合,最後以外の押し出しの1の部屋はジョイントの1も兼ねる。
しろます[白マス]
黒マスでないと確定したマスのこと。ホワイトニングや黒隣接禁,分断禁で発生し,3連続禁で活躍する。へやわけでは,白マスを決めることは黒マスを決めるのと同じくらい重要な作業である。
白マスだからといって何も書いてはいけないという訳ではない。逆に,白マスと確定したマスには「・」や「○」などの印を付けた方が,少なくとも判り易さの点では有効である。
すうじけいどっちにしても[数字系どっちにしても]
中級〜上級解き筋のひとつで,どっちにしても作戦のひとつ。
へやわけでは,部屋に入っている数字により,「この2マスのうちどちらか一方は黒マス」と確定している場合がある。このとき,その2マスのどちらともナナメに連続する黒マスで繋がっているあるマスに注目し,分断禁を利用した背理法によって白マスが確定できることがある。
<直接型>
┃ ┃1 ・ ┃ ┃ ┃A ・ A┃ ┃ ┃1 ・ ┃
┠ ┣━┿━┿━╋ ┠ ┣━┿━┿━╋ ┠ ┣━┿━┿━╋
┃ ┃・ ■ ・ ┃ ┃・ ■ ・ ┃ ┃・ ■ ・
┠ ╂ ┼ ┼ ┼ → ┠ ╂ ┼ ┼ ┼ → ┠ ╂ ┼ ┼ ┼
┃・┃? ・ ┃・┃B ・ ┃・┃・ ・
┠ ╂ ┼ ┼ ┼ ┠ ╂ ┼ ┼ ┼ ┠ ╂ ┼ ┼ ┼
┃■┃・ ┃■┃・ ┃■┃・
┠ ╂ ┼ ┼ ┼ ┠ ╂ ┼ ┼ ┼ ┠ ╂ ┼ ┼ ┼
(1) 数字「1」により,Aのどちらかは黒マスになる。
(2) もしBが黒マスだとすると左上のエリアと右下のエリアとが黒マスで分断されてしまうので,分断禁よりBが白マスと確定する。
<先読み型>
┃ ┃1 ┃ ┃ ┃C B C┃ ┃ ┃1 ┃
┠ ┣━┿━┿━╋ ┠ ┣━┿━┿━╋ ┠ ┣━┿━┿━╋
┃・┃・ ? ┃・┃・ A ┃・┃・ ・
┠ ╂ ┼ ┼ ┼ → ┠ ╂ ┼ ┼ ┼ → ┠ ╂ ┼ ┼ ┼
┃・┃■ ・ ┃・┃■ ・ ┃・┃■ ・
┠ ╂ ┼ ┼ ┼ ┠ ╂ ┼ ┼ ┼ ┠ ╂ ┼ ┼ ┼
┃■┃・ ┃■┃・ ┃■┃・
┠ ╂ ┼ ┼ ┼ ┠ ╂ ┼ ┼ ┼ ┠ ╂ ┼ ┼ ┼
(1) Aが黒マスだと仮定する。
(2) 黒隣接禁により,Bが白マスに確定する。
(3) 数字「1」により,Cのどちらかは黒マスになる。
(4) Cのどちらがが黒マスだとしても,左上のエリアと右下のエリアとが黒マスで分断されてしまい,分断禁違反。(1)の仮定が誤りなのでAは白マス。
自由度の高い「数字」がキーになっている解き筋なので,ヴァリエーションは多い。特に,寸断の黒の考え方を応用したものは上級解き筋としてしばしば難問の中核のひとつとなる。
以下,このような数字系どっちにしてものパターンを幾つか示す。それぞれの図における矢印で示した黒マスが,数字の部屋のところでアースされていると考えて良いことになる:
┃2 ・ ┃
┻━┿━┿━┿━┿━╋
・ ■ ・
┼ ┼↑┼ ┼ ┼ ┼
┳━┯━┯━┯━┯━┯━┯━┳
┃3 ・ ┃
┻━┿━┿━┿━┿━┿━┿━╋
・ ■ ・
┼ ┼ ┼ ┼↑┼ ┼ ┼ ┼
すうじのないへやわけ[数字のないへやわけ]
数字を全く配置せず,部屋の絡みだけで解く問題のこと。
黒マス確定の手段が「3連続禁」しかなく,そのための白マス生成には(黒マスがまだ存在しない以上)「単純仮定」などの先読みに頼らざるを得ない。それ以上に致命的な問題点として,入り口が極端に難しくなるということがあるため,基本的には良問の作成は無理だと思われる。
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┠ ╂ ╂ ╂ ┼ ╂ ┼ ┣━┫
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┣━┻━┫ ╂ ┼ ┣━┿━┫ ┨
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┣━┿━┻━┫ ┼ ┣━┿━┻━┫
┃ ┃ ┃ ┃
┣━┿━┿━╋━┿━┫ ┼ ┼ ┨
┃ ┃ ┃ ┃
┣━┳━┳━╋━┳━┻━┿━┿━┫
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┣━╋━╋━┫ ┣━┿━┳━┳━┫
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┣━╋━╋━┻━╋━┿━┫ ╂ ┨
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
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すんだんのくろ[寸断の黒]
数字の入った部屋に部分的に白マスが入り,それによって部屋の内部が2つ以上に「寸断」されているとき,数字と黒隣接禁により黒マスも部分的に決定することがある。
┃2 ・ ┃ → ┃2 ・ ■┃
╋━┿━┿━┿━╋ ╋━┿━┿━┿━╋
┃3 ・ | → |3 ・ ■ ・ ■┃
╋━┿━┿━┿━┿━┿━╋ ╋━┿━┿━┿━┿━┿━╋
┃2 ・ ・┃ ┃■ ・ ・┃
╂ ┼ ┼ ╂ → ╂ ┼ ┼ ╂
┃・ ┃ ┃・ ┃
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中級解き筋の中では比較的自然に気付き易い解き筋なので,難易度をさほど上げることなく知的な雰囲気にできる解き筋。また,それほど大袈裟な仕掛けではないので,いろいろな解き筋への派生が容易に実現できる。
┃2 ┃ ┃2 ┃
┠ ┼ ╂ ┼ ┼ ╂ ┼ ┼ ┨
┃ ┃ ┃ ┃
┣━┿━┻━┳━┳━┻━┳━┳━┫
┃2 ┃ ┃ ┃3┃ ┃
┠ ┼ ┼ ╂ ╂ ┼ ╂ ╂ ┨
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┣━┿━┳━┻━┻━┿━┫ ┣━┫
┃2 ┃2 ┃ ┃ ┃
┠ ┼ ┣━┳━┳━┿━┫ ╂ ┨
┃ ┃1┃2┃ ┃ ┃ ┃
┠ ┼ ╂ ╂ ╂ ┼ ╂ ┣━┫
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┠ ┼ ╂ ╂ ╂ ┼ ╂ ╂ ┨
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
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そっきょうべや[即興部屋]
上級解き筋のひとつ。
あらかじめ太線によって組まれている盤面上の部屋とは別に,解き筋上効果的な,新しいnin2×nの部屋を想定する解き筋。まず,簡単なものでは,
┃2 ┃1┃ ┃2 ┃2 ┃
╂ ┼ ╂ ╂ ╂ ┼ ╂ ┼ ╂
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
╋━┿━╋━╋ ╋━┿━╋━┿━╋
などがあり,これらは実質的にそれぞれ3in2×3,4in2×4と同じ役目を果たす。従って例えば,腹の白により,
・ ・ ・
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┃2 ┃1┃ ┃2 ┃2 ┃
╂ ┼ ╂ ╂ ╂ ┼ ╂ ┼ ╂
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃
╋━┿━╋━╋ ╋━┿━╋━┿━╋
・ ・ ・
┃ ・┃■
┼ ┣━┿━┳━┿━┫ ┼
┃2 |2 ┃・
┼ ╂ ┼ ╂ ┼ ╂ ┼
・┃ | ┃
┼ ┣━┿━┻━┿━┫ ┼
■┃・ ┃
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のような状況では,方向転換機の議論が適用できて,2つの2in2×2の部屋の白黒は完全に確定する。
これらを基本型として,例えば,次のようなヴァリエーション(総て3in2×3を即興で創ることができる)も考えられる:
・ ・ ・
╋━┿━╋━╋ ╋━┿━╋ ╋━┿━╋━┿━╋
┃1 ┃1┃ ┃3 ■┃・ ┃ ┃1 ・┃
┣━┿━┫ ╂ ╂ ┼ ╂ ╂ ┼ ╂ ┼ ╂
┃1 ┃ ┃ ┃・ ・┃ ┃ ┃ ・┃
╋━┿━╋━╋ ╂ ┼ ┣━╋ ╋━┿━╋━┿━╋
┃ ┃1┃ ・ ・
╂ ┼ ╂ ╂
┃ ┃ ┃
╋━┿━┫ ╂
┃・┃
╋━╋
これらは試行錯誤の積み重ねで解くことができることも多いが,これを「ただの試行錯誤」と片付けてしまうか,新しく生まれる部屋にへやわけの妙味のひとつを感じるかは,ソルヴァーに委ねられている。