だぶるたんじゅんかてい[ダブル単純仮定]
上級解き筋のひとつ。
あるマスを黒マスと仮定し,単純仮定の考え方に準ずる構造を2か所同時に発生させることで矛盾を導き,白マスと確定させる。
<基本型>
━┿━┫ ╂ ━┿━┫ ╂ ━┿━┫ ╂
・ ■┃・┃? → ・ ■┃C┃A → ・ ■┃・┃・
━┿━┫ ╂ ━┿━┫ ╂ ━┿━┫ ╂
・┃ ┃ E┃D┃B ・┃ ┃
(1) Aのマスに注目し,このマスが黒マスであると仮定する。
(2) 黒隣接禁により,2つのBは両方とも白マス。
(3) Cに対する分断禁により,2つのDのうちのどちらかは白マス。
(4) B,D,Eに,3部屋にわたる白マスの連続ができる。
(5) (4)は3連続禁違反なので,(1)の仮定は誤り。つまり,Aは白マス。
単純仮定と同様,基本型の他に「アース利用型」「遠因型」などのヴァリエーションがある。ここでは,アース利用型の例のみ示しておく。
<アース利用型>
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・ ・ ・ ・
━┿━┿━┿━┿━ → ━┿━┿━┿━┿━
■ ・ ・ ■ ■ ・ ・ ■
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単純仮定よりも更に解き手の「見落とし」が多くなるため,問題作成時に軽率に使用するとテンポが著しく不安定な問題になってしまう虞れがある。この手筋を組み込んで問題を作成する場合は,「気付きやすいように演出する」「不確定マスが少ない領域で使用する」などの配慮が必要だろう。
たんじゅんかてい[単純仮定]
中級解き筋のひとつ。黒マスか白マスかが確定していないある1マスに注目し,そのマスを白マスと確定させる。
あるマス(「M」とする)について,そのマスが黒マスであると仮定する。このとき,その黒マスによって,黒隣接禁による白マスと分断禁による白マスの両方が1つずつ発生することがある。それら2つの白マスとそれまでに確定していた白マスとで3連続禁違反が生じれば,最初の仮定が誤りであったことになり,「Mは白マスである」という結論が得られる。
<基本型>
━┿━┿━┿━ ━┿━┿━┿━ ━┿━┿━┿━
・ ■ ・ → ・ ■ C D → ・ ■ ・
━┿━┿━┿━ ━┿━┿━┿━ ━┿━┿━┿━
・ ■ ・ ・ ■ E ・ ■ ・
(1) Aのマスに注目し,このマスが黒マスであると仮定する。
(2) 黒隣接禁により,Bは白マス。
(3) Cに対する分断禁により,Dは白マス。
(4) B,D,Eに,3部屋にわたる白マスの連続ができる。
(5) (4)は3連続禁違反なので,(1)の仮定は誤り。つまり,Aは白マス。
<アース利用型>
┼─╂─╂─ → ┼─╂─╂─
│■┃・┃? │■┃・┃・
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<遠因型>
・ ・ ■ ・ ・ ■
━┿━┿━┿━┿━┿ ━┿━┿━┿━┿━┿
・ ■ ・ ・ → ・ ■ ・ ・
┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼
・ ■ ・ ・ ■ ・
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・ ? ・ ・
作者の意図しない部分でこの解き筋が適用できる場合も多く,せっかく苦労して創った仕掛けの部分が,実は単純仮定だけで解けてしまい不発に終わる,というのはよくある話である。特に廊下の多い問題では単純仮定が発生しやすいので要注意。
なお,派生手筋にダブル単純仮定がある。
だんだんばたけ[段々畑]
上級解き筋のひとつ。
下図のように,盤面の角で1in1×2が階段状に連なっているような配置のとき専用の解き筋:
┣━┿━╋ ┼ ┼ ┼ ┣━┿━╋ ┼ ┼ ┼ ┣━┿━╋ ┼ ┼ ┼
┃1 ┃ ┃G F┃ ┃■ ・┃
┣━┳━┻━╋ ┼ ┼ ┣━┳━┻━╋ ┼ ┼ ┣━┳━┻━╋ ┼ ┼
┃ ┃1 ┃ → ┃J┃E D┃ → ┃・┃1 ┃
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┃ ┃1 ┃ ┃ ┃C B┃ ┃ ┃1 ┃・
┠ ┼ ╋━┳━┻━╋ ┠ ┼ ╋━┳━┻━╋ ┠ ┼ ╋━┳━┻━╋
┃ ┃1 ┃ ┃ ┃A H┃ ┃ ┃・ ■┃
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●"麓"側●
(1) Aのマスが黒マスだと仮定する。
(2) 黒隣接禁により,Bは白マスに確定。
(3) 数字「1」より,Cは黒マスに確定。
(4) 同様にして,Dは白マス,Eは黒マス,Fは白マス,Gは黒マス。
(5) A,C,E,Gにより,左下と右上が分断されてしまうので,分断禁に違反する。
(6) 従ってAのマスは白マスに確定。
(7) 数字「1」より,Hのマスは黒マスに確定。
●"頂上"側●
(1) Jのどちらかのマスが黒マスだと仮定する。
(2) 黒隣接禁により,Gは白マスに確定。
(3) 数字「1」より,Fは黒マスに確定。
(4) 同様にして,Eは白マス,Dは黒マス,Cは白マス,Bは黒マス,Aは白マス,Hは黒マス。
(5) J,F,D,B,Hにより,左下と右上が分断されてしまうので,分断禁に違反する。
(6) 従ってJのマスは両方とも白マスに確定。
(7) 3連続禁より,Gは黒マスに確定。
ペンシルパズル ひとりにしてくれ にも同様の解き筋がある。
ちゅうおうぶんりのいち[中央分離の1]
上級解き筋のひとつ。前倒しの1,押し出しの1と合わせて1の定理と総称される。
中空の1の部屋の,長さ3以上の辺に接する外側のマスのうち連続する3マスが白マスと確定しているとき,3連続禁と黒隣接禁から,両端の白マスと同じ列の部屋内のマスは総て白マスと確定する。
・┃1 ┃ ・┃A ┃ ・┃・ ・┃■
┼ ╂ ┼ ╂ ┼ ╂ ┼ ╂ ┼ ╂ ┼ ╂
・┃ ┃ → ・┃B B┃C → ・┃ ┃・
┼ ╂ ┼ ╂ ┼ ╂ ┼ ╂ ┼ ╂ ┼ ╂
・┃ ┃ ・┃B B┃C ・┃・ ・┃■
┼ ╋━┿━╋ ┼ ╋━┿━╋ ┼ ╋━┿━╋
(1) Aが黒マスだと仮定する。
(2) 数字「1」により,Bは4つとも白マスになる。
(3) 3連続禁によりCは2つとも黒マスになる。
(4) (3)は黒隣接禁に矛盾する。
(5) (4)より,(1)の仮定は誤り。つまり,Aは白マス。
(6) Aの1マス右,2マス下のマス,2マス下1マス右も同様に白マス。
1の定理の中では,最も高度な部類に入る解き筋。
てんちかいびゃく[天地開闢]
へやわけにおける代表的な入り口のひとつ。盤面の側面に寝かせ(=長辺を盤面の端に接させ)られた3in2×3は,黒隣接禁と分断禁により,周囲と合わせて合計13マスの白黒が確定する。
大きな盤面でも判別しやすい上にアースが発生すると同時に2方向に黒マスが伸びるので,使い勝手が非常に良い装置である。
┃ ┃・ ・
┣━┿━╋ ┣━┿━╋
┃3 ┃ ┃・ ■┃・
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┃ ┃ → ┃■ ・┃・
┠ ┼ ╂ ┠ ┼ ╂
┃ ┃ ┃・ ■┃・
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とうだいもとしろし[灯台下白し]
→足下の白
どっちにしてもさくせん[どっちにしても作戦]
へやわけでは,「必ずどちらかが黒マスになる(両方が同時に白マスになることはない)」2つのマスのペアが確定することがしばしばある。このようなとき,その2つの両方のマスから黒マスがナナメに連結しているあるマスに注目すると,分断禁を利用した背理法によって白黒が確定する場合がある。このような解き方を総称して「どっちにしても作戦」とよぶ。
どっちにしても作戦の典型的な例としては,渡り廊下や数字系どっちにしてもがある。
とびいしていり[飛び石定理]
へやわけにおける代表的な入り口のひとつ。2in1×3,3in1×5などの,nin1×(2n−1)の部屋は,黒隣接禁により,黒マスと白マスの位置が一意的に確定する。
┃3 ┃ → ┃■ ・ ■ ・ ■┃
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角や端でなくても複数の黒マスを発生させることのできる数少ない基本手筋なので,大きいサイズの問題では重宝される。また,中級解き筋の渡り廊下に容易に繋げられることから,タラちゃん問題でも無理なく組み込むことができる汎用性を有する。