その2
次のヒントに移る前に,ひとつやっておきたいことがあります。それは,ルールの(2)で決定する「白マス(=最終的に黒マスでなく文字が入るマス)」を決めることです。「黒マスはタテヨコに連続しない」ということから,4A・4C・5B・5Dの4マスが白マスに,「黒マスが盤面を分断しない」ということから,5A・5Cの2マスが白マスだと決定します。5Aや5Cは判りにくいかも知れないので補足しておくと,例えば5Cが黒マスだとすると,左下の3マス(4A・5A・5B)が他のマスたちから分断されてしまうから5Cは白マスでないといけない,という訳です。白マスと決まったマスには,仮に「・」などの印を付けておくと良いでしょう:
さて,それでは他のヒントに行きましょう。ヒント(1)と(2)を使い切りましたから,次はヒント(3)といきたいところですが,4の列には文字の入る場所がまだ3つも残っていて,どこに「タ」が入るか決められません。同様にヒント(4)(5)も決め手に欠けます。ヒント(6)を見てみましょう。
「どこかにオツクウ,タモト,イフが入る。」とありますね。まず,「オツクウ」の入る場所を探してみてください。・・・2ヶ所ありますね。まだどっちになるかは決められません。じゃあ「タモト」はどうでしょう? さっき白マスの印を付けたおかげで,5の列にはちょうど4文字の言葉が入ることが判りますから,タモトの入り方は一通りです:
まだ「オツクウ」も「イフ」も入る可能性のある場所が1つに絞り込めませんね。じゃあ,もう一度ヒント(3)から見直していきましょう。今「タモト」が入ったおかげで使えるヒントが出て来ているかも知れませんからね。このように,1つのヒントにこだわって無理に解こうとせず,なるべく解きやすいヒントを探すのが推理クロス(に限らず,ペンシルパズル全般)を気持ち良く解くコツです。
ヒント(3)は,まだ使えませんね。ヒント(4)「Dにはドの字」・・・おお,これは使えます。Dの列は5D以外が総て埋まっていて,どこにも「ド」が入っていませんから,5Dが「ド」となります。そして,この「ド」が決まったことで,ヒント(6)の「オツクウ」が一通りに決まりました:
イイカンジです。再びヒントを見回すと・・・ヒント(3)「4にはタの字が2つ」が使えます。これにより4Aに「タ」が入り,ヒント(6)の「イフ」も決まります:
さて,あとはヒント(5)でフィニッシュです。盤面には既に「コ」の字が1つ入っていますから,残り2マスには「ナ」と「コ」が入る訳です。一見,どっちがどっちに入っても良さそうですが・・・。
ここで,奥の手,ルール(4)「1つの言葉は2回入らない」が効いてきます。もしも5Aに「コ」が入るとすると,4A・5Aで「タコ」という言葉ができますが,盤面を見渡すと右上に既に「タコ」がありますから,ルール(4)に違反してしまいます。これで,盤面が完成しました!:
(コタエ)
「カタオモイ」の「コイウタ」から始まった恋が実って「フタリ」になって,途中で「オツクウ」な倦怠期を経たものの最終的に他人の「ナコウド」までするようになる。まさにドラマティックな展開で解けました。・・・ってどこがじゃ。
まあ,それはともかく,以上が推理クロスの基本的な解法です。実際には,ルール(4)などは,使われる頻度はそれほど高くありませんが,いつも意識しておいて損はないでしょう。また,今回はルール(3)を使いませんでしたが,こちらもいざというときの切り札になるので,覚えておくと良いでしょう。詳しい説明は省きますが,判りますよね。
推理クロスの問題には,他にも色々なタイプのヒントがあって,それぞれに応じた変則的な解き方が必要になることも多いのですが,それが推理クロスの醍醐味の1つですから,ここではあまり多くは語らないことにします。じっくり考えて,エレガントな解法を思いついたときの気持ち良さは何物にも代え難いものがありますよ。