インターネット上では、宛先と発信元の指定に「IPアドレス」と呼ばれる識別番号を使います。
インターネットに接続していても相手のIPアドレスが分からなければ通信を行うことはできません。(これは、相手の電話番号が分からなければ電話をかけられないのと同じです。)
しかし、普段インターネットを利用する際にIPアドレスを意識することはほとんどないのではないでしょうか。
皆さんが普段利用するのは、WEBサイトのURLやメールアドレスに使われている「ドメイン名」と呼ばれる名前です。
この記事では、まずドメインについて説明し、次にドメイン名とIPアドレスを紐づける役割を果たすDNSについて解説します。
ドメインについて
ドメイン名とは
ドメイン名とは、インターネット上で特定の場所やリソースを識別するための名前です。通常、ドメイン名はアルファベット、数字、ハイフンなどを用いて以下の要素から成り立っており、WEBサイトへのアクセスを容易にします。
ドメインの種類
トップレベルドメインには、以下の2種類があります。
- ・分野別トップレベルドメイン:gTLD
- ・国別トップレベルドメイン:ccTLD
gTLD(generic Top Level Domain)とは、利用者の居住国関係なく誰でも取得できるドメインで、スポンサーの有無で2種類に分けられます。
スポンサーなしgTLDの例
- ・.com:商業組織用に使うことを想定。登録の制限はない。
- ・.org :非営利組織用に使うことを想定。登録の制限はない。
- ・.net :ネットワーク用に使うことを想定。登録の制限はない。
- ・.info :用途に制限はなく、世界中の誰でも登録が可能。
スポンサー付きgTLDの例
- ・.aero:航空運輸業界用のgTLD。業界の組織及び個人が登録可能。
- ・.museum:博物館用のgTLD。博物館、美術館などの施設とそれらの施設に勤務する専門職員が登録可能。
従来のgTLDに加えて、新たに以下のようなgTLDが承認されています。
新gTLDの例
- ・地域性を表すもの
.Yokohama、.Tokyo、.Okinawa - ・色を表すもの
.red、.blue、.black、.pink - ・IT関係を表すもの
.website、.software、.systems - ・趣味(専門性)を表すもの
.dance、.fishing、.fashion、.yoga
ccTLD(country code Top Level Domain)とは、国ごとに割り当てられたドメインで、その管理は割り当てられた国に任されています。その国に在住する個人または団体でないと取得できない場合もありますし、国外からの取得を受け付けているものもあります。日本の場合、「.jp」が該当します。
日本以外のccTLDの例
- ・.uk :イギリス
- ・.us :アメリカ
- ・.cn :中国
- ・.kr :韓国
- ・.fr :フランス
JPドメインの種類
続いて、日本のJPドメインの種類について紹介します。JPドメインは、大きく下記の4種類に分けられます。
- ・汎用型JPドメイン
- ・属性型JPドメイン
- ・都道府県型JPドメイン
- ・地域型JPドメイン
汎用型JPドメインは、個人法人問わず、日本に住所があれば登録できるドメインです。登録できるドメイン数に制限はなく、任意の文字列で登録可能で、例えばかもめインターネットの場合は、「kamome」が該当します。
属性型JPドメインは、組織の種類ごとに区別されたドメイン名です。基本的に1組織1ドメイン登録できます。個人は取得することはできません。
属性型JPドメインの種類
- ・.co.jp:日本国内で登記を行っている会社、企業(株式会社、有限会社など)が登録可能。
- ・.or.jp:特定の法人組織(財団法人、社団法人、医療法人など)が登録可能。
- ・.ne.jp:ネットワークサービスごとに登録可能。
- ・.ed.jp:18歳未満を対象とする学校などが登録可能。
- ・.ac.jp:大学などの高等教育機関や学校法人などが登録可能。
- ・.go.jp:日本国の政府機関、各省庁が管轄する研究所、特殊法人が登録可能。
都道府県型JPドメインは、個人法人問わず日本に住所があれば登録できるドメインです。登録できるドメイン数に制限はなく、以下のように都道府県名で登録を行います。
例:example.tokyo.jp
地域型JPドメインという市区町村と都道府県名を登録可能なドメインも存在しますが、現在は新規登録を停止しています。地域型JPドメインの登録に関する制限を見直し、都道府県型JPドメインが新設されました。
ここまで、ドメインについて解説しました。
続いて、ドメインとIPアドレスの関係について解説していきます。
DNSの役割
DNS(Domain Name System)とは、ドメイン名とIPアドレスを紐付けるシステムです。DNSの主な機能は、ドメイン名から対応するIPアドレスを調べることです。相手の名前から電話番号を調べる電話帳のようなものだと考えると理解しやすいです。
DNSの機能
ここで、DNSの機能について、解説していきます。
正引き
DNSの最も基本的な機能は、ドメイン名をIPアドレスに変換することです。これを「正引き」と呼びます。以下のような場面で正引きは行われています。いずれもドメイン名を指定し、そのドメイン名に紐づいたIPアドレスを取得することで、接続が可能となります。
- WEBサイトへのアクセス時: URLに含まれるドメイン名からWEBサーバのIPアドレスを調べる
- メールの送受信時: メールアドレスのドメイン名からメールサーバのIPアドレスを調べる
逆引き
正引きとは反対にIPアドレスからドメイン名を調べることを「逆引き」と呼びます。逆引きは、電話の発信番号から相手を調べるようなものです。逆引きは常に正確な情報がDNSに登録されているとは限らないことに注意してください。迷惑メール対策のひとつとして、メールの送信元IPアドレスが正しい逆引き設定を持っているかを確認することがあります。サーバは正しく逆引きを設定するのが無難です。
ドメイン名に対する付帯情報の提供
DNSは、単にIPアドレスを返すだけではなく、ドメインに関する追加情報を提供することも可能です。DNSに情報を登録できるのは、そのドメインの所有者だけです。そのことを利用して、以下のような用途でもDNSは活用されています。
- メールのなりすまし対策:メールが正当な相手から送られたものであるか確認する
- ドメイン所有者の認証:SSLサーバ証明書の発行やドメインに紐付くサービス利用時にドメインの所有権を証明する
まとめ
ドメイン名はインターネット上で特定の場所やリソースを識別するために使われているよ。ドメイン名とIPアドレスとを相互に変換する役割を担ったDNSは、インターネット上での情報交換とセキュリティを支える中心的な役割を果たしているんだ。正引き、逆引き、そしてさまざまな付帯情報の提供を通じて、より効率的で安全なインターネット利用を可能にしていて、固定IPアドレスとセットで利用することで安定した運用ができるよ。
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